フードジャーナリスト曽我和弘の三田“食”紀行

フードジャーナリスト曽我和弘氏が福助グループをめぐる 食紀行。スタッフから素材や料理にかけるこだわり、 お客様に対する思いなどを聞きだしながら、 曽我氏の鋭い論評を交え「三田の食」を語っていただきます。

Vol.
28

2022.7.15

福助グループがオリジナルラーメン店を大阪で展開。ラーメン・唐揚げ・ゴーストキッチンの三つの要素を含んだ新ブランドとは・・・

大阪は旭区・城北公園そばに三毛作レストランがお目見得した。この店は、ラーメン専門店「麺男(めんおとこ)」を主体として、そこに唐揚げセンター「からふく」と、今流行りのゴーストキッチン要素を含ませた、いわば三毛作店である。福助グループは、三田市内でいくつもの店舗を運営しているが、昨年の木津川市の出店に続き、三田以外の地域でも飲食店展開を行おうとしている。3月にオープンした「麺男」「からふく」もその一例。福助グループとしては初の大阪出店のラーメン屋といえよう。店舗もこれまでの三田市内のものとは少し趣を変えており、大阪を意識したのか、壁には、天神祭や道頓堀、ビリケンさんに太陽の塔と、大阪の風景が描かれているのだ。「新しいとんこつスープを開発したのであえて大阪に出店した」と福西さんが語るように、私も興味津々で新ブランドのラーメンと、唐揚げを味わって来た。

Vol.
27

2021.11.12

「ニュータウンの発展に寄与できれば…」。熱き想いで木津川市・城山台に伊料理店をオープン

三田“食”紀行と題しながら、今回は木津川市のイタリアンを取り挙げたい。三田を中心に飲食店展開をしていた福助グループが縁もゆかりもない木津川の城山台に店を出した。オーナーの福西文彦さんに聞くと「ニュータウン開発を繰り広げていたかつての三田市と同じような匂いを感じたから」と出店理由を説明してくれた。福西さんが指摘するように木津川は、学研都市の一部で俗にいうニュータウンなのだ。福助グループでは、「この街とともに店も発展して行ければ」との思いから、住民に喜んでもらえるような店づくりを行いたいそうだ。まずラーメン店「塩と醤」を春に設け、続いて夏に「VANSAN」(バンサン)なるイタリア料理店を開いた。今回はその「VANSAN」で食事をして聞いて来た店づくりの思いなどをレポートする。早くも行列ができるこの店で名物料理三品を味わって来た。

Vol.
26

2021.7.19

味噌の地域特性を使ってラーメンを。味噌ラーメンに特化した店が三田市の国道176号線沿いにお目見得

ラーメンは、今や日本の国民食。中国由来の食べ物でも、いつしか日本の風土に根づき、ニッポンらしい味に成長した。その最たるものが浅草で産声をあげた醤油ラーメンであり、札幌発の味噌ラーメン、塩ラーメンであろう。一時はとんこつ隆盛で、右も左も九州発のとんこつラーメンばっかりだったが、このところ大阪発のブームで塩ラーメンが巻き返しを図り、そして再び味噌ラーメンブームへと火が付きつつある。特に味噌は、日本古来からの味で、知らず知らずのうちに親しみを覚えて来た。なので味噌ラーメンは、日本人のココロとも呼ぶべき味かもしれない。福助グループがこの春、三田の国道176号線沿いにオープンさせたのは、そんな味噌ラーメンに特化した「蔵出し味噌 麺場 田所商店 三田店」である。オープン以降、なかなかの盛況ぶりで、アイドルタイムでも食事をしている人が目立つくらい。今回は、そんな「麺場 田所商店 三田店」で、自慢の味噌ラーメンを味わって来た。

Vol.
25

2020.12.20

これからは、食事だけの利用にも対応した居酒屋が求められる。酒場の鮨屋的にリニューアルした「でんすけ」に注目!

三田駅前にある「でんすけ」は、普段からサラリーマン層で賑わう居酒屋だった。それをオーナーの福西文彦さんが、コロナ禍の今、変革をもたらした。今夏リニューアルした「でんすけ」は、若い子からファミリー層まで利用しやすいようにと、"鮨の酒場"を目指し、リーズナブルな寿司をメインに据えることで食事の実の利用も促している。かといって寿司屋ではなく、あくまで居酒屋スタイルを踏襲しようとしているのだ。なのでメニューはバラエティにとんでいる。寿司もあれば、居酒屋メニューもあって、勿論、店名となった福助グループオリジナルの日本酒「田助(でんすけ)」も置いている。「できるだけ安価で満足していただけるようにメニュー組みをしました」との話は、店を訪れればわかる。福西さんが「これからは、高級店より手軽さ」と言うように、寿司をつまみ、アテを食べながら酒が楽しめる_、そんな店に変貌しているのだ。

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