生産者紹介 「三田心土不二」人。~Farmer’s Episode~

北の麓から南に開く扇状地だからこそ。

香下(こうげ)という集落は、ご覧のように少し斜面の急な扇状地です。北側の麓から縦に、南側に広がる地形に沿って家と田畑が並んでいます。勤め人を辞めて、トマト農園を開いたのが25年位前。引き継いだ田んぼ2枚ほどのスペースにハウス農園を立てて…同じ農業をするなら、米だけでなくトマトを作ろう。それも三田で一番ウマい、有数のおいしいトマトに育てよう、と…このハウスのある地点で標高が300mほどあります。高い所です。それに傾斜が15°ほど。この傾斜が、ウチのウマいトマト作りに一役も二役もかってくれています。南に開けていますからね、日照時間と日照量が単純に多くなる。ハウスを東西に伸びるように建てているのは、そのためです。ハウスの横全面に受ける日照量が嫌でも多くなります。そして山からの水。これは、すぐそこに見える北の麓から下っている水路からポンプで汲み上げる。水流のあるきれいな天然水。この場所でしか叶わない環境です。

三田祭でケチャップになる、桃太郎ファイト!。

これまでずっと注力を傾けてきたのが桃太郎ファイトという品種です。トマトなのに名前が桃太郎、これは完熟した時の姿形が桃に似ているから(笑)。ほのかな酸味があって奥歯でひと噛み、ふた噛みするとぼんやりと桃太郎独特の甘味がにじみ出てくる、そんなトマトです。そのままツルからもいで、手で擦ってガブリといけるほど安心です。化学農薬は使っていません。使わなくてもよいほど元々畑の土質が良い上に、土中の雑菌が少ないのでトマトが病気にかかりにくいのです。畑の下に地下水が流れ、傾斜がありますから雨が降った時に土中の雑菌を洗い流してくれるのです。地温を一定に保つために、畑に藁を引く作業以外は、香下の地形がもたらす自然の作用、まさに地の利によるものが大きい。おかげさまで、兵庫安心ブランドの1つにも加えていただきました。母なる自然と、三田の農産業者の諸氏陣、毎度ご用命に預かる福助グループのみなさまに「ありがとうございます」。

中上農園 [なかうえのうえん] オーナー : 中上之仁 (50)


モットー●今より更にウマいトマト作り。 趣味●野球

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