生産者紹介 「三田心土不二」人。~Farmer’s Episode~

名牛の誉のDNAを受け継ぐ三田牛。

[あいさつもそこそこにさっそく牛舎の中へ案内され話が始まる]…今、通っている通路の進行方向の左手が宮崎牛、右手が三田牛の小屋で、ゾーンの2つに分かれています。三田牛ゾーンの牛達の耳たぶに付いている黄色いタグは、個体識別用の名札です。いわば、彼女達の血統、出身地、名前付きの名刺のようなものです。バーコードにPOSをかざすと、瞬時に彼女達の曾祖父母(ひいおじいさん、ひいおばあさん)の名前、出生地、血統まで判ります。ご存じでない方のために、ご説明させていただきます。三田牛というのは、三田の中で育った和牛を表すブランド名でして、固有の品種という意味ではないのです。但馬牛というのもそうですが、和牛の中でも誉高い但馬の種牛の血(DNAも含む)を引く子牛が、三田の牛舎で育てられたのを三田牛と呼びます。他に有名な神戸牛も松坂牛も、その親元つまり種牛はほとんどが但馬牛なんですよ。もう何十世代、何百世代が受け継がれています。

口が大きいほど美人で美味の三田牛「娘」たち。

知人のプロの目利きが選んできてくれた但馬牛の子牛を、ウチの用法で育てていきます。東山で採れた飼料と、裏六甲の水脈を通る地下水(井戸水)でおよそ28~32ケ月の間、見守っていきます。現在、60頭位います。ほら、この娘かわいい顔してるでしょ?その隣りにいる娘はさらに美人です(笑)。和牛は、雌牛しか食肉に向きません。さっきから僕が、ここにいる牛を彼女とかあの娘この娘と呼んでいるのはそのためです。その娘がなぜ美人かというと口が大きい。口が大きいということは、餌をたくさん食べる証拠。牛は反すうしますから、その量も必然的に多くなり栄養がより蓄えられるわけです。ここに育つ三田牛「娘」はよく食べて、よく静養してくれるので…みんなおいしい(笑)。ちなみに、昨年の農業祭で開催された三田牛コンテストでは、おかげさまでウチの娘がNo1に選ばれました。福助グループ様をはじめ、当舎がお世話になっているすべてのみなさまに感謝申し上げます(笑)。

春日畜産 [かすがちくさん] オーナー : 春日敏和 (53)


モットー●三田でしか育てられない和牛がいる。 趣味●ゴルフ

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