フードジャーナリスト曽我和弘の三田“食”紀行

フードジャーナリスト曽我和弘氏が福助グループをめぐる 食紀行。スタッフから素材や料理にかけるこだわり、 お客様に対する思いなどを聞きだしながら、 曽我氏の鋭い論評を交え「三田の食」を語っていただきます。

Vol.
16

2018.9.22

日本酒がグラス480円均一とわかりやすい!日本酒ブームに先んじて三田にお目見得していた酒処。

酒は日本酒→ワイン→焼酎→ウイスキーと巡りにブームが来ている。今は日本酒ブーム。でも今の流行は、かつての地酒ブームのように爆発的なものではなく、静かに進行している。それだけにメーカーによっては、ブームとは知らずまだまだ苦戦を強いられている所もあるようだ。三田駅前にある「蔵人」は、まさに予言者の如く、日本酒ブームが来ることを見越していたのか、4年前にオープンしていた。福助グループの福西文彦さんによれば、当時は日本酒をテーマにした店も少なく、駅前ということもあってビジネスパーソンにすんなりはまったらしい。日本酒が手軽に安価で味わえて、地方の色んな銘柄に触れることができる_、そんなコンセプトがウケたのだろう。常時15銘柄を置き、その都度入れ替えるという酒処が三田市民の支持を集めているようだ。料理は丹波地鶏と、その日入った素材でメニュー表を書きかえるという自由さ。そこがアテを求める者にはまたいいのだろう。和の職人・前田哲さんが作る日本酒と和食の世界をちょっと覗いてみよう。

Vol.
15

2018.7.16

伝助穴子は、しゃぶしゃぶに限る!漁師町のごちそうを、いざ三田で実践

何回か、このコーナーにて「宴 ふく助」のテーマ別食事会をレポートしているが、今月もその手の話を書きたい。5月29日夜に催された「美酒美食の宴」は、三田では珍しい穴子のしゃぶしゃぶをメインディッシュにしたものだった。穴子といえば焼きか、蒸しと相場は決まっているが、穴子の名産地・淡路島では時折りしゃぶしゃぶが食されている。今回は由良漁協・海幸丸水産の橋本一彦さん協力のもと、それをテーマにして食事会を行うことになった。しゃぶしゃぶにするならかなりの肉厚が必要で、そんじょそこらの伝助穴子ではなかなかできない。漁場の達人が持ち込んだ大物穴子を使ったしゃぶしゃぶについてレポートしよう。

Vol.
14

2018.6.11

三田のアスパラガス、酒どころ灘へ行く

福助グループのひとつ、福助ファームではアスパラガス栽培に力を入れている。これは福西文彦オーナーが、蒲郡でその栽培を見学し、農業就労者の高齢化を見越して三田にも導入したことによる。いずれ三田をその産地にしたいと思っての栽培育成を行っているのだ。4月下旬に灘の酒蔵で三田牛「廻」とともに福助ファームのアスパラガスをテーマにした食事会が開かれた。牛肉に負けず劣らぬくらい評価を得た三田アスパラガスは、この食事会を機に広く一般消費者に伝えたい産物である。今回は「さかばやし」で催された三田テーマの食事会についてふれてみる。

Vol.
13

2018.5.7

駅前の「甲斐」で三田牛「廻」を食す。「廻」訴求のために福西オーナーが放った一矢とは・・・

第9回の三田“食”紀行で、三田牛の中に「廻」という呼称ができたとの話を報じた。これを受けてか、JR三田駅前に三田牛を専門に出す「甲斐」がお目見え。オーナーの福西文彦さんは、「これまで市内で三田牛を出す店が少なかった。せっかくなら三田牛『廻』を振る舞える店を出したいと考えての出店です」と話している。3月にオープンした「甲斐」とは、いかなる店なのか?「三福はなれ」を改めて「甲斐」にして個室主体の店を造ったのだ。今月はその「甲斐」と「廻」の魅力について話してみたい。

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