フードジャーナリスト曽我和弘の三田“食”紀行

フードジャーナリスト曽我和弘氏が福助グループをめぐる 食紀行。スタッフから素材や料理にかけるこだわり、 お客様に対する思いなどを聞きだしながら、 曽我氏の鋭い論評を交え「三田の食」を語っていただきます。

Vol.
4

2017.7.10

エッ⁈和食と中華が混在した専門店! そのスムーズな食事の流れに、流石の食通もびっくり

 店が専門店化するにつれ、今日は伊料理を、明日は和食をと頭に描いて店選びするのが世の常になった。それが嫌なら、何でもございの居酒屋へと、食べ方とメニューは店を選ぶ段階で決まってしまうのだ。ところがその選択法に一石を投じる店が現れた。三田駅前に建つ「三福」がそれである。オーナーの福西文彦さん曰く、「三田ならではの専門店の融合」だそうで、繁華街ではまずありえない組合せだとか。和食と中華、しかもその専門職人が作る料理は、食べる側にいかなる改革をもたらしてくれるのか。自らの舌でその混在ぶりを味わうことにした。

Vol.
3

2017.6.10

一般客も入る明るい食堂—、そのフレーズを具現化した市役所の社食

 社員食堂にスポットが当たり続ける今の世の中にあって理想の形とは何かを求める動きがある。地元食材に特化し、できるだけ安価に…、そんな店が三田市役所内にあると聞いた。早速出かけてみると、女性ばかりのスタッフがいきいきと働き、600円と手頃な値段で定食が売られている。野菜の大半は地元産のもので、農地と消費者が近いために鮮度面では他をも凌ぐ充実ぶりに。野菜不足が叫ばれる中にあってこれほど野菜にスポットが当てられている社食はあるだろうか。三田の米と野菜を特徴の一つとした「さんさん食堂」について今回は語ってみたい。

Vol.
2

2017.5.11

甘みがあって食感がいいー、三田アスパラガスが示す鮮度という魔法~「福助グループ」は、なぜ自家野菜の使用にこだわったのか~

昨今は地野菜と漁師めしがブームである。北海道などの農業大国をよそに、神戸や三田といった都市近郊型の農業に注目が集まっており、近距離で届く地野菜をテーマにメニューづくりを行う店も少なくない。三田で多くの飲食店を有す「福助グループ」は、自家の田畑を持ち、そこで収穫された野菜などを即店で出している。鮮度に勝る旨みはないとの言葉があるが、まさにそれを実践しているのだ。今回は「福助グループ」のオーナー・福西文彦さんの畑仕事中にお邪魔し、彼が作るアスパラガスなどの話を聞いて来た。福西さんがなぜ自家栽培を行うのか、その目的と理由についてレポートしたい。

Vol.
1

2017.4.12

鮑のコリコリ食感と三田牛の脂がたまらない ~「田助」でお値うちなコースを味わいました~

神戸に住む者にとって三田は身近なはずなのに、なぜか行ったとしても夜までいないことが多い。かつては田園都市だったこの町も、今や大阪のベッドタウン。大阪も神戸も通勤1時間圏内なら、飲み(食べ)歩いてもおかしくはない。このコーナーでは、グルメ評論家兼フードジャーナリストの私が三田で出合った食について記していく。単なる見聞記ではなく、飲んで食べて話を聞いての実録版。意外(⁉)に食の宝庫である三田をくまなく歩いてレポートする、三田の食体験記である。

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